機関誌
外出自粛による高齢者の体力低下について②
機関誌2020年08月27日
『新型コロナ外出自粛による高齢者の体力低下について』(第2回)
前回に引き続き、新型コロナ感染拡大防止のため、外出できなくなってしまった高齢者の体力低下についてお話しさせていただきます。
第1回は足を持ち上げて太ももを鍛える運動をご紹介しましたが、第2回は『グーパー体操』をご紹介したいと思います。
2.グーパー体操
グーパー体操は脳を活性化させる運動です。右手と左手を交互にグーとパーを使って突き出して元に戻すという動きをします。
この動きが上手にできていたとしても、突き出す手をグー、元に戻す手をパーと、逆にしてみたり、手の形をチョキとパーや、チョキとグーなど組み合わせが変わると上手くできない場合があります。
できなくても、チャレンジすることがとても大切です。
「うさぎとかめ」の歌のリズムに乗せて動かすアレンジ方法もありますので、知っている歌に合わせて楽しく歌いながらご家族一緒に行ってみてください。
口を動かす、声を出すというのも認知症予防にはとても効果的です。
自粛期間中、薬局にいらっしゃる高齢者の患者様で、多く耳にしたのが「声を出すのが久しぶり!」「人と会話をするのが久しぶり!」というお言葉でした。
自宅で一人っきりという方でも、歌を口ずさんだり、早口言葉にチャレンジしてみるのもいいですね。
新型コロナウイルス感染拡大防止の影響により、自粛期間中、高齢者は外出できない状況や家族や知人の来訪を控えるようになりました。
外部との交流が減り、入手できる情報はテレビだけだったり、テレビから流れる情報も不安をあおるようなものばかりで、外の世界と交流もとれず、不安とストレスを抱えながら社会から孤立してしまったという高齢者も少なくないと思います。
高齢者を抱えるご家族の方々には、ぜひともソーシャルディスタンスを保って必要であればマスクを着用し、一緒に運動をしたり歌を歌ったり電話機器などを使って会話をしていただけたらと思います。
いつコロナから解放される日が来るかはわかりませんが、頑張って今を乗り越えましょう。